スタッフの「スキル」と「人間力」を高めるしくみをつくる
データを通して、伸び悩んでいるスタッフをフォローする
伸び悩んでいるスタッフに対しては、さまざまな救済のしくみをつくり、苦手なことを改善できるよう、トレーニングしています。
たとえば、指名率や失客率などは一人ひとりデータとして出るので、その人の足りないところがはっきり数字でわかります。
担当したお客様が3ヵ月のサイクルで来店しているかどうか、新規のお客様が3ヵ月以内に戻ってきているかどうかなど、ルール上のパーセンテージは出すことができるので、それをもとに、つまずきに気づけるようになりました。
データを見ながら、「ここをもっと勉強してみたらいいかもね」と定期的にアドバイスしています。
農業体験やボランティア活動を通して、人間力を高める
人間力を高める取り組みとして、体験の教育プログラムを用意しています。
会社で畑を借りての農業体験や、週に一度、朝のゴミ拾いを行ったり、ボランティアで子どものイベントを開催したり、スポーツイベントなどに参加したりして、自分たちのできることをしています。
そのほかにも、1、 2年目のスタッフが接客を学びに、長野の旅館に1週間住み込みをしていたこともあります。
「やることが多くて大変そうだな…」と思われるかもしれませんが、ビューティアトリエでは、入社する前に、
「取り組むことがたくさんある会社です」
「成長したくない人や、いろいろなことにチャレンジするのが嫌な人は、入社しないほうがいいですよ」
と伝えているおかげで、まったく合わないという人は出てきていません。
社員に向けてあり方や考え方を伝えていく
メンタルの面でのサポートは、シスター制度や、先輩たちやわたしによるカウンセリングでも行います。
また、日々、プラスのことに目を向ける習慣をつけるために、チームで「いいこと」を共有することで、個々の「あり方」にもいい影響が生まれています。
年に数回、全員に向けて「郡司塾」を開催し、あり方や考え方を伝えるのも、定例行事です。
1年目には、月1回2時間の社長講話を設け、テーマはフリーですが、「あり方」を中心に伝えつつ、考え方を共有する勉強会もしています。
稲盛和夫さんの「人生の方程式」という考え方にあるように、「熱意」や「能力」だけでは不十分。やはり「考え方」が大切なのです。
人生はかけ算ですから、考え方がマイナスのままでは、人生もマイナスになってしまいます。
実際に、どうしてもうまくいかない人や退職していく人を見ていると、技術ではなく、その人のマイナスな考え方が少なからず影響しているのを感じます。
人としてどうあるべきか、会社で伝える
いまは、子ども時代に「人としてどうあるべきか」を教えてくれるような存在が、なかなかいないのではないでしょうか。
ですから、考え方を整える機会を、できるだけ会社で設けるようにしています。
若いうちからあり方を整えることは、その人が成功する一番の大きな要因になるはずです。
考え方やあり方、生き方は、本当にその人が変えようと思わない限り、よくならないもの。
会社として、成長する機会を提供することも、いまの時代には必要なのかもしれません。